図 書 紹 介

『朝日が明かす中国の嘘』
田中正明 編著
高木書房 1600円+税
ISBN4−88471−055-X
高木書房『朝日が明かす中国の嘘』表紙
 この書のあとがきに、田中正明元会長は次のように書いている。
 「南京事件についてその誤解を何とかして解きたい。長年、私の心に持ち続けて来た願いです。この度、昭和59(1984)年に刊行され廃刊になっていた『南京虐殺の虚構』をもとに私のその後の記述と、若き同志、水間政憲氏の論文を加えて、装いをあらたに本書を出版することになりました。
 (中略)日本人の心から1日でも早く、「南京大虐殺」から解放されることを願ってやみません」
 松井石根大将の名誉を回復するためにも、この書を多くの日本人に読んで欲しいと思っている。
 知人、友人、特に若い世代には読んで頂きたいと思います。
 《注・水間政憲氏は当会会員であり会報16号に健筆を振るっている》

『悔いなき人生』
歌集 田中正明 著
不二歌道会
歌集『悔いなき人生』田中正明
 本年(平成15)2月、田中正明先生が当会会長を辞任されたことはご承知の通りである。
 満92歳というご高齢ゆえ、仕方が無いと言えるが、別掲の会員の声にもあるが、長い間ご苦労様と申し上げる他は無い。
 いつまでもお元気で百歳を目指して頂く様ご健勝をお祈りするばかりである。
 その田中会長が、前著『道ひとすじ』(77歳の喜寿祝いの年)についで、『悔いなき人生』を上梓(じょうし)され去る6月、不二歌道会から出版された。
 この歌集は、平成元年から14年の間に先生が詠(よ)まれ、不二歌道会の機関誌「不二」に投稿されたものを集められたものである。
 ここに掲載されている1600余首の一首一首は、平成になってからの我が国の歩みそのものが詠み込まれており、先生の警世の真情と、後世に遺したい憂国の想いが込められている。
 その中のほんの一部をご紹介しておくこととしたい。
 巻頭の平成元年は、昭和天皇の御快癒を祈って詠まれた。
 
 すめらぎは御食事絶ちまして 八十日経ぬ日々衰ふと聞くがかなしも

 から始まっている。
 本著には、興亜観音、そして守る会についても数多く詠まれていて、

 敵味方うらみを越えて平等に興亜のためぞとまつりし将軍
 南京に真向きて合掌半眼のやさしきみ姿興亜の観音
 殉国の千六十八柱いかばかり謝罪土下座を口惜しみあらむ
 松井の悲願「興亜観音を守る会」わが殘生の勤めとぞ思ふ
 のぼりきて道の辺に咲くみやこわすれ昨年も今年も忘れずに咲く
 
 などがあり、さらに一昨年、観音堂に写真像が奉納されたパール博士についても、

 維新の志士と昭和の杜(もり)の間に建つ
 「日本無罪」のパール顕彰碑
 「日本無罪」の全員釈放を判決せるパールの像が興亜観音にも祀らると詠まれている。
 巻末には、田中正明先生の全著書の題名と発行所が掲載されており、昭和22(1947)年の第1歌集から、14歌集にあたるこの「悔いなき人生」までのすべてのリストが載っているので、先生の業績を知るのに大変好都合である。
 この本は非売品であり、発行元の不二歌道会(03-3401-0963)にも残部は僅少とのことであるが、在庫があれば送料負担で送って頂けるとのことである。

『筑紫哲也を斬る』
水間政憲 著
日新報道 1400円+税
ISBN4-8174-0549-X
水間政憲『筑紫哲也を斬る』
 当会会員であり、先に紹介したの『朝日が明かす中国の嘘』の刊行にも携わった水間氏は、テレビ報道や新聞の調査研究に卓越した力を発揮しているが、ここ十数年かけてTBS筑紫哲也の「ニュース23」を徹底的にウォッチし続けてきた。
 この度その集大成として出版にこぎつけたのが本書である。
 ニュースキャスター筑紫哲也は、もはや中国、北朝鮮の代弁者に過ぎず、このまま偏向報道を許してはおけないと思っている者は数多いであろう。
 筑紫哲也は単に偏向した史観の持ち主であるだけでは無く、日本文化に対して無知であり蔑視していることも本書は教えてくれる。
 さらに驚くべきことに、中国が歴史認識問題・・・特に靖国参拝や南京大虐殺を持ち出してくると、その都度、中国への経済援助が増えているという指摘にも目からうろこの思いがした。
 是非とも一読をオススメする。

(以下文責・奈良)


会報18号目次のページへ