興亜観音を守る会
●創立1周年の集い●

挨拶する田中正明会長
手前は堀江正夫副会長

 平成7年(1995)11月18日。池袋駅西口「養老の滝」に於て創立1周年の集いが、盛大に催された。
 まず、田中正明会長挨拶。
 誰よりも中国を愛し、誠心誠意、全身全霊を打ち込んで日中友好に尽くされながら、虚構の南京事件によって、従容刑場の露と消えられた聖将松井石根閣下のご心情を忍んで往時を回顧し、最後に

山の辺にホトトギス咲くようこそと
もの言う如し観音への道
敵味方共に祀りて興亜の悲願
天にとどけと祈りし人はも
戦いの償ひのこと千余のみ霊
観音のみ手に抱かれ眠る
南京に真向きて合掌半眼の
やさしきみ姿胸に刻まむ
ときうつり人は代われど七士のみ霊
国安かれとここに鎮まる

 尽きぬ思いを5首の短歌に託し、いつもながら、お年を感じさせぬ熱誠ほとばしる挨拶を結ばれた。
 次に○○挨拶。
 1年を経過し、所期の成果を挙げつつあることは同慶の至り、この運動を若い世代に繋(つな)ぐことが重要である。
 私も学生・青年対象のセミナーを来春開設すべく準備を進めており、既に大学・高校の若い先生方からも協力を受けている。
 韓国と紛糾(ふんきゅう)した「江藤オフレコ発言」は、「情報を、外国にお金で売った売国奴」がマスコミ界に存在している事実を示したもので、偏向マスコミの是正は急務である。
 NHK受信料不払い運動を続けてきたが、これを全国的に展開すべく企画している。
 朝日新聞の偏向報道も提訴し、近々第1回の口頭弁論が開かれる。
 歴史問題については、体験者の証言をまとめたい。体験者が生存している今、旧軍、憲兵、朝鮮・満州に存在された方々のご協力を是非お願いしたい。
 熱血、実行の○○○○の力強いご挨拶であった。
 ここで大和瀬克司理事長の音頭で献杯、しばらく歓談に移る。参会者100名余には会場も手頃、料理も結構、憂国の紳士淑女諸賢のボルテージはいやが応でも上がる。
 頃合を見て堀江正夫副会長(郷友連会長、元参議院議員)が挨拶に立たれ、全くの私見だがと断られ日韓関係に言及された。
 日韓両国の不協和音には種々の原因があるが、日本の政治家や外務省が、誤った歴史認識に基づいて屈辱外交を繰り返し、彼らの発言に屈服していることが基本的原因だと思う。
 韓国には中国から学んだ儒教精神があり、家長や上長(じょうちょう)には絶対服従の考えが根強い。
 それ故長い歴史に於て宗主国であった中国に対しては、刃向かうなどは勿論(もちろん)、恨みを抱く事もない。
 しかし日本は韓国が種種の文化などを教えてやった弟分ではないか。
 その日本が半島を併合し、戦後は経済的、国際的に優位に立っている。日本は弟分なのに許せない、と恨みがつのる。
 私は数知れぬ程訪韓し、韓国には友人も多い。彼らの中には親日家も大勢いる。
 日本が親身になって協力し、付き合っていけば、時の経過と共に彼らの精神構造も徐々に変わるのではなかろうか。
 韓国との長年に亘(わた)る深い付き合いの体験に基づく、示唆(しさ)に富んだお言葉であった。
 板垣正顧問(参議院議員)挨拶。
 政権発足時三党合意の「侵略謝罪決議」の空しさ、国会決議を有耶無耶にしたのは500万を超える反対署名の成果であった。
 8月15日「過去に国策を誤り、韓国を侵略して多大の迷惑をかけた」との村山総理談話は、官房長官が根回して閣議決定とした。
 これを政府の統一見解として、この国辱的文書を全ての国連加盟国に配布したが、これは陰険な社会党々首の私見に過ぎず、断じて許せないと獅子吼し、大きな拍手を浴びた。
 遠隔地からご参会の方々、立正佼生会の方々、その他ご参会の各位、1周年の集いを盛り上げて頂き、有難うございました。


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