創立総会開く
―守る会、正式にスタート


 「興亜観音を守る会」の創立総会は平成6年(1994)年11月18日、熱海市伊豆山において開催された。参加者は80名であった。

 1、記念法要 創立総会に先立ち礼拝山「興亜観音」において記念法要が営まれた。法要では先ず「興亜観音を守る会」から**万円が寄進された。
 妙徳尼、妙b尼、妙浄尼の厳かな読経の声が響く中、参列者が香華を手向けて全戦没者の慰霊供養を祈念した。
 法要のあと地元奉賛会を代表して内田滋さん(前熱海市長)が御礼の挨拶を述べられた。
 「戦後、日本の歴史はゆがめられています。この興亜観音を護持することも歴氏を正す一つの道であろうとおもいます」と。
 最後に徳冨太三郎門下による戸山流居合並びに試し斬りが奉納された。
 
 2、創立総会 総会は伊豆山「水葉亭」に場所を移して行われた。
  先ず、国歌「君が代」斉唱、全戦没者に対する黙祷(もくとう)のあと、三明正一君が司会者となり、丹羽肇君を議長に選出して議事は進められた。
 @、徳冨太三郎君から創立経過の概要(別項)が説明された。
 A、渡辺二雄君から次の様な現況報告が行われた。「会員数***人。募金額***万円。興亜観音寄進***万円。諸経費***万円。現残高***万円。
 B、松吉基順君から会則の説明がなされ、異議なく承認。
 C、同じく主要役員を次のとおり発表した。   

会 長 田中正明 (著述業 大亜細亜協会、松井大将秘書)
出席者でにぎわう創立総会
出席者でにぎわう創立総会
副会長 堀江正夫 (郷友連会長 前参議院議員 陸士50期)=
アジア太平洋列国議員会議に出席のため当日欠席
副会長 中村 粲 (獨協大学教授)
理事長 大和瀬克司 (陸士52期)
副理事長 新野英一 (陸士56期)

 議事終了に際して田中会長が御礼の挨拶を述べた。
 3、懇親会 高橋正二さん(世田谷偕行会長、陸士48期)の乾杯の音頭で懇親会は始まった。参拝者から日本の現状を憂(うれ)える数々の発言がなされた。以下はその要旨。

 ◇田中正明さん 「戦争の反省と謝罪の国会決議をしようとの動きがあります。西欧列強は400年に亘(わた)って世界を植民地として支配しましたが、一言も謝罪などしていません」

 ◇板垣 正さん(参議院議員、陸士58期) 「自民党では国会の謝罪決議を阻止するための議員連盟を近々発足させます。また歴史検討委員会で大東亜戦争を総括することになっています。歴史認識を正すことは私たち生き残り世代の使命だと考えております」
 
 ◇中村 粲さん 「国民の謝罪決議を阻止するには言論は無力です。全国の同志を結集して国会を始めとする要所において示威行動を起こしたいと考えています」
 
 ◇小田村四郎さん (行政管理庁、元次官) 「現在のアジアは連帯して繁栄しています。これは松井大将の大アジア主義が実現されつつあると言えるのではないでしょうか。但し日本のみがその精神を失っていることが問題です」

 ◇冨士信夫さん (東京裁判研究家、海兵65期) 「日中友好を念願しておられた松井大将のお志にお応えすべく“南京大虐殺は虚構である”という内容の書物を近々刊行の予定です」

 ◇半本 茂さん (教科書是正訴訟事務局員、海兵76期) 「日本の教科書には“日本軍は南京で30万人の中国人を虐殺した”、“鬼畜日本”と書いてあります。内容の誤っている教科書は違法だが国民にはそれを訴える資格は無い、と最高裁から門前払いをされました」

 ◇川口熱海市長 「熱海市は文化の香り高い街づくりを推進しており、歴史的にも意義深い興亜観音の顕彰には心から感謝申しあげております」


「創刊号」目次のページへ